鉄兜をつけた一隊の兵士

 跨橋の上を、鉄兜をつけた一隊の兵士が行進し、そのあとに、砲車の弾薬車がつづいた。昇降場に向いた待合室の扉は全部開けはなされ、その奥で、休止している兵士と機関銃が見えた。どっしりとした三梃のチェッコ機関銃はチカチカと鋼鉄の肌を光らせ、列車の方へ黒い銃口をむけていた。 手提ランプをさげた、若い駅員が...

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有頂天な囈言だなどとは思うまい

 有頂天な囈言だなどとは思うまい。心情の美しく高い飛躍にとって、こういうケチな反省ぐらい邪魔なものはない。そのままに信じて、会いに行こう。 気概はどうあろうと、こちらは一介の国際的ルンペン。一国の王女と結婚しようなどという無邪気なことは考えまい。もっと高く、もっと美しく、断末魔の間一髪に、この恋愛...

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恍惚のときの狂熱の叫び

 たとえ、それが恍惚のときの狂熱の叫びであろうと有頂天の間の囈言《うわごと》であろうと、かりにも、じぶんの耳が聞いたその言葉を、なぜ、そのままに信じられないのか。そればかりか、相手が王女だと聞くと、これはいけないと、尻込みしてしまった不甲斐なさはなんという確信のなさ。なんという熱情の乏しさ。 日本...

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